スイスの哲学者・政治家カール・ヒルティから学ぶ幸せに生きる術

スイス哲学者の幸福論

どうも、丸田です。
あなたはカール・ヒルティという人物をご存知でしょうか。

カールヒルティとは、スイスの哲学者、法律家、政治家として活躍した偉大な人物です。

そして、幸福フェチな男でもあります笑

いやまぁ、誰しも幸福になりたいとは思うでしょうが、ヒルティはその幸福を徹底的に突き詰めたのです。

そして、それら幸福の研究を綴ったのが今回ご紹介する本「幸福論」です。

人が幸福に生きるにはどうすれば良いのか、を面白い視点から説いてくれています。

いつの時代も人々は「幸せになる方法」を追求しています。

僕も同じです。

さてスイスの哲学者カール・ヒルティは「幸せとは何か?」に対して、どのように考えてきたのでしょうか?

ということで今回は、
ヒルティの幸福論で語られている幸福に生きる術をわかりやすく解説していきます。

目次

ヒルティはどんな人?

カール・ヒルティとは、1833年〜1909年に活躍したスイスの哲学者、法律家、政治家です。

で、、なぜ僕がヒルティを激推ししているのかというと、ヒルティは社会的成功者であり、非常に人徳の高い人だからです。

ハッキリ言って、成功者のイメージとして多いのは、社会的地位を確立して、権利を乱用したり、大金持ちになったから美女をはべらかすとか(今は古い?)、社会的地位を手に入れて調子に乗るとか、上から目線になるとか、そんな小物感ある人多くないですか?笑

もちろん、全員とは言いませんが、やはり成金感ある人が多い印象です。

しかし、ヒルティにはそんな小物感がありません。

むしろ、どれだけチヤホヤされるような称賛を浴びても、謙虚に自分の使命に生き続けた人物なのです。

マルタ

こういう人間でありたいと心底思います。

少しだけカール・ヒルティの略歴をご紹介します。

カール・ヒルティは、1833年〜1909年の間、スイスの哲学者、法律家、政治家として活動しました。

ヒルティは生まれからすでに恵まれており、父母そして親族みな教養あふれる人たちだったのです。

そんな最高の環境で育ちました。

ヒルティは順調に学問に励み、やがて大学で哲学や神学を学んだそうです。

大学卒業後、法律家として独立し活動していました。

現代風にいえば、個人事業主ですが彼のビジネススタンスは実に素晴らしくて、どんなに報酬が良い仕事でも、自分の価値観に合わないものや本質的じゃない仕事は請け負わなかったそうです。

逆にどんなに安くても、素晴らしい仕事は積極的に引き受けていたそうなんですね。

マルタ

ビジネスマンとしてのマインドセットが素晴らしすぎる!

30代の頃、大学の講師として招かれるのですが、教えるスキルが高過ぎて人気講師になりました。

その後は36歳の頃に論文を発表。それが世間で評価され、やがて政治家へ道を歩み始めるのでした。


また多数の著作を世に発表しております。


ヒルティの著作や講義は多くの人間の個性や道徳的な価値観の尊重、教育の重要性などについて広く知られるようになっていったのです。

そのように社会的にも認められながらも、欲に自惚れることなく、自らの使命に生きたヒルティ。

まさに人徳の高すぎる一生と言っても良いでしょう。


ということで、ヒルティの人物像を語りました。

では、ヒルティにとって「幸福に生きる術」とは一体何だったのでしょうか。

幸福=絶えず有益な活動を続けられる状態

ヒルティは「幸福論」にて、

「絶えず有益な活動を続けられる状態こそ、この世でいちばん幸福な状態である」

と述べています。

本書では「汝、週のうち6日働くべし」と述べられています。

マルタ

働き過ぎだろ!

はい。。。おそらくそう感じた人、多いんじゃないでしょうか…苦笑

ちなみに、僕がこの本を読む前は「幸せとは、バカンスして贅沢して、ストレスフリーな生き方!」みたいなお花畑状態だったのですが、この本のおかげで目が覚めました笑

しかもヒルティはこのような言葉も残しています。
「自分の仕事にすっかり没頭し、仕事と一心同体になることができるような労働人は、世にも幸福な労働者である。」

うーん、ストイック過ぎる…。
ずーっと働くって、どこかネガティブなイメージがありますよね。

仕事ばかりしていると、「ちゃんと、仕事して休んでのワークライフバランスが大切なの!」と学級委員長から怒られそうです…。

ちなみに僕は「できれば働きたくないな〜」と、サボり大好き人間だったので、仕事大好きな人と接すると「すげー」と、自分とは遠い人間のように思えます。

しかし、ヒルティの「働く」という言葉は一般的なイメージとは異なっています。

ヒルティが重要視しているのは「仕事」と「休息」です。

「仕事」と「休息」の一体化が活動し続けるコツである

学びの極意

「わかるよ!やっぱり仕事と休憩のバランスが大切なんでしょ?」と思うことなかれ。

カールヒルティは幸福論の中で、このように述べています。

休息は活動の中にのみ、見出せると。

つまり、仕事と休息を切り分けるのではなく、仕事している中に休息は存在するということです。

マルタ

???どういうことだってばよ?

と感じるかもしれません。
しかし、ヒルティ曰く、「仕事に真面目に打ち込めば、どんな仕事も楽しくなる」というのです。

つまり、仕事をしていることが楽しいという感覚こそが、幸福のカギと言えます。

仕事が楽しいから、結果的にそれが休息にもなっている。
それゆえ、常に有益に活動し続けることになるというわけなのです。

ヒルティはこのような言葉を言っています。
「最上の、最も快適で、最も報いるところ多き、加えて最も安価な娯楽は常に仕事である。」

確かに、楽しくて仕方がないことをしていれば、休みたいとは思わないですよね。

子供の頃なんて、虫や興味あることを見つけたら、ずーっと日が暮れるまで飽きずに熱中できます。

「今日は10時から50分、虫取りをして、それが終わったら10分休憩。11時からは20分ダンゴムシをつついて丸めて〜」みたいなタイムスケジュール完璧な子供がいたら、それはそれで見てみたいですが…笑

何がともあれ、何かに熱中すれば、休みたいとも思わないと。
そう考えると、ヒルティの仕事観で仕事をすれば、休みはそれほど必要がなくなるのかもしれませんね。

では、どうすればそのような仕事ができるのでしょうか。

幸福につながる良い仕事とは何か?

仕事と責任

幸福につながる仕事をする上で大切なのは、仕事のキッカケです。

幸福につながる仕事とは、仕事そのものに情熱が持てること、あるいはその仕事に対しての責任感や愛情を感じること。

一方でそうではない仕事とは、その仕事に病みつきになっている、野心や貪欲さのため、生活維持のためにやっていることです。

ちなみに、前者は高級な動機、後者は低い動機とヒルティは述べています。

超ざっくり言えば、仕事そのものへの情熱があるか、何か報酬のための仕事かどうかってことですね。

高級な動機に基づいた仕事であれば、仮に失敗したり、嫌気がさしたり、目的を達成したからと言って飽きることはない。また動機を失うこともない、ということです。

そのような仕事ができれば、労働を減らして、休息を増やしたいという考えもなくなるとヒルティは述べています。

適切な休息とは何か

一方で絶えず、有益な活動をし続けるためには、適切な休息も大切だとヒルティは考えています。

では、適切な休息とは何か?

結論、求めるべき休息は、精神肉体を完全に止めないことだそうです。
つまり、休憩中も動き続けろ、というわけですね笑

そもそも、ヒルティが考える休息は2種類あります。

  1. 肉体の休息:体を休ませる
  2. 精神の休息」精神面における休息

肉体の休息は、休もうとしなくても、毎日の食事の時、あるいは1日の休み、つまりは睡眠時に勝手に与えられるものとヒルティは考えています。

その一方、精神の休息は常に楽しんで活動し続けることが、精神の休息なのです。
つまり、仕事を楽しんでいれば、それ自体が精神の休息だというわけです。

そしてポイントは、動きを止めないことです。

例えば、Aの活動が疲れたら、全く別のBの活動をする。
Bの活動に疲れたら、別のCの活動をする。

それを延々とサイクルを回し続けることで、A→B→C→Aと休息をとりながら、常に活動をし続けるということです。

ヒルティは人間は生来的に、活動するようにできていると考えてます。
だからこそ、楽しめる活動をし続けることで、結果的に仕事をしながら休息が取れる、これが幸福状態だということです。

人間は皆怠惰であるが故の意識するべき3つのポイント

ここまでで「ストイックすぎるだろ!」と感じていますよね。

その感覚は正しいです!笑

しかし、ここはヒルティ先生。とても優しいのです!

ヒルティは、「そもそも人間皆怠惰である」とも言っています。

つまり、働き続けたくない!というのは決して悪いことじゃない。むしろ自然なことなのです。

ですので、そもそも絶えず活動し続けるというのも、常にできるわけではないのでご安心を。

そこでヒルティは、ラクに活動し続ける3つのコツを紹介してくれています。

1.完璧主義にならない

リラックス

ヒルティは「完璧主義にならない」ことの重要性を伝えています。

何か行動するにしても、考え過ぎない。まずは着手すること。
しかも最も簡単なところから、あるいは一番自信がある箇所から着手するがポイントです。

なぜなら、最初の第一歩が一番難しいからです。
裏を返せば、最初の一歩を踏み出せることができれば、もうだいぶ楽になっているのです。

一番まずいのは、準備ばかりしたり、必要に迫られないと行動しないといった状況。
特に準備ばかりする人はアイデアやひらめきを待っている傾向がありますが、そのようなひらめきは、仕事の最中に起こるのです。

なので、まずは行動すること。

これが幸福な人生につながる一歩目なのですね。

完璧主義に関する補足「繰り返すこと」

完璧主義に関して、少し補足です。
ヒルティはこのような言葉を残しています。

「何事によらず仕事は、とりわけ精神労働の場合は、しっかりやる心構えであるべきではるが、全然言い残した点がないとか、もはや読むところが残っていないとかいったふうに、完全に遺漏なくやろうと思ってはならない。」

なんか難しい表現ですが、要するにどんな仕事もどんな活動も1回で全てを捉えることはできないというわけです。

1回目でおおよその輪郭をつかみ、2回目以降で、その細部をどんどん掘っていく。
これが一番良いと述べています。

完璧にしようと思うと、1回で全てをマスターしようと思ってしまいます。
しかし、そうではなく何度も繰り返すうちに覚えていくものなのですね。

2.習慣化

routine

次にヒルティが重要だと述べるのは「習慣化」の力です。
これはビジネス書などでもよく言われますよねぇ。

とにかく何か活動するためのハードルを下げろ、というわけですが、習慣化してしまえば、そのハードルが低くなります。

仮に身体が悪いや気が向かないなどを口実にしないで、毎日一定のきちんと決めた時間を行動にささげること。
何がどうあっても一定の時間は何か仕事しなければならない。

ならば習慣化してしまえということです。

なんなら、習慣化すると、「欲求=勤労」とまでなるとすらヒルティは言っています。

こうなれば、人生の困難はほぼ取り除けたのではないでしょうか。

3.明日のことを考えるな

now

3つ目は、明日のことを考えるなです。

ヒルティは「明日のことを思い煩うことなかれ、1日の苦労は1日にて足れり」と言っています。
想像力はどれだけでも広がりますが、我々の力は1つ1つそれをやりこなしていけるだけに過ぎないというわけです。

そして毎日毎日、この目的のために日々進んでいく必要があると。

すなわち先のことを見据えすぎず、コツコツと努めることの必要性を説いているのですね。

カールヒルティの幸福論 まとめ

今回はヒルティから学ぶ幸せになる方法を解説しました。

内容をまとめます。

カールヒルティの幸福論 まとめ

幸福とは、常に有益な活動し続けることである。
活動の根本は良い仕事であること。
情熱ややりたいこと、責任を持てる高級な動機で始める仕事が良い仕事。
良い仕事をすれば、活動と休息が同時進行し、活動し続けることができる。

そのためのコツは、
①完璧主義にならない
②習慣化する
③明日のことを考えすぎない

となります。

ぜひ何か1つでも参考になればと思います。

もしカールヒルティの幸福論をもっと知りたい方はぜひ本を取ってみてください。

ヒルティの幸福論は、本自体は薄いですが、非常に深い内容が詰め込まれています。

超オススメです。

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