目次
天才体系者、アリストテレス
【天才性】
- 知性:10/10(論理学、自然学、倫理学、生物学など全領域にわたる整理能力)
- 直感力:7/10(現象の背後にある目的や「本質」への鋭い洞察)
- 行動力:7/10(教団設立、図書館管理、実地観察も含む幅広い活動)
- 異常性:6/10(思想は理性的だが、全領域を分類しようとする執着の強さ)
- インパクト:10/10(後のヨーロッパ中世・近代科学・哲学の基盤)
- 組織力:9/10(リュケイオンの運営、教育活動、知の体系化)
【主な発明・発見】
- 三段論法の論理学体系(形式論理学の始祖)
- 目的論的自然観(万物には「目的」があるという思想)
- 分類学の先駆け(動物・植物の体系的観察と整理)
- 倫理学(中庸の徳)、『ニコマコス倫理学』など
- 政治学・詩学・修辞学など、あらゆる知を網羅的に記述
【エピソード・ザックリとした年表】
- 紀元前384年:マケドニア王国スタゲイラに生まれる(父は王家の侍医)
- 17歳でアテナイに移り、プラトンのアカデメイアに入門(約20年間学ぶ)
- プラトン死後、小アジアで各地を訪問・観察活動を行う
- 紀元前343年頃:アレクサンドロス大王の教育係に任命される
- 紀元前335年:アテナイに戻り、リュケイオン(学園)を設立
- 晩年、アテナイで反マケドニア感情が高まり逃亡
- 紀元前322年:死去
【外交型と内向型】
外交型:教育・学園経営・王族との関係など、外向的活動が多い。
【早咲きか遅咲きか】
早熟型+再開花型:若くしてプラトンに認められ、後に学園を設立し第二のピーク。
【内向型か外向型か】
中間型:観察・思索を好みつつも、積極的に社会制度や政治とも関わる。
【人生のピーク】
リュケイオンを運営し、体系的な学問を集大成した中年期(40〜50代)
【人生のどん底】
アレクサンドロスの死後、アテナイでの政治的迫害を恐れ亡命を余儀なくされた晩年。
【天才の外的状況について】
- 生きた時代:紀元前384年〜紀元前322年
- 家族構成:父は医者。のちに家庭を持ち、子もいたとされる。
- 国:マケドニア→アテナイ(ギリシャ世界)
- その時代の政治形態と特徴:
アテナイの民主政とマケドニアの王政のせめぎ合い。アレクサンドロスの台頭による王政中心の時代。
【彼はなぜ結果を出せたのか?】
- プラトンの理念主義を継承しつつ、現実に基づいた体系化へと転換したバランス感覚
- 観察・分類・記録に基づいた知識体系の蓄積
- 教育者・思想家としての多面的才能
【彼は何を残したのか?】
- 全知を分類・論理化しようとした「百科全書的知性」
- 自然哲学から倫理・政治にいたるまでの枠組み(多くは中世・近世に再発見)
- 論理学・目的論・美学などの基本構造は、現代にも影響
【彼の人生から学べる教訓】
- 思想の深化とは、「理念」から「現実」への歩みでもある
- 真理は一人で創るものではなく、教える中で深まる
- 時代を越える知とは、現象を観察し分類し続ける根気の果てに生まれる
【彼の行動タイプ】
- 設計者型(知識体系と教育制度を構築)
- 哲学者型(理性を中心に、自然と人間を貫く思索)
【彼の性質】
- 構造化タイプ
- 抽象化タイプ
- 深掘りタイプ
【生活スタイルと日課】
- リュケイオンでは、歩きながら講義を行う(ペリパトス=逍遥学派)
- 膨大な記録・図書の管理、弟子との対話、実地観察に日々を費やす
【彼の異常性】
- あらゆる学問を一人で整理・分類しようとした執念
- あえて師プラトンの理念主義を乗り越え、現実主義を徹底した逆張りの精神
- 宇宙・倫理・自然・政治を「目的論」に統一しようとした巨大な構想力
コメント